オンライン カウンセリングはほぼ三日以内の対応が可能です。

人と上手に付き合う 人間関係 うまくいく 為に 距離や境界線も大切

人と上手に付き合う 人間関係 うまくいく 為に 距離や境界線も大切

看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。

良い人付き合いとか、人間関係というのも、人によってイメージが違います。

少数の友達と深く付き合う事を好む人もいますし、誰とでも楽しい時間をすごせる事が大切と考える人もいます。

何が正しく、何が間違っているという事はありません。ただ、人付き合い全般に何だか自信がない、といった方の為に、人間関係を考える時に考慮しておきたい視点を書いてみたいと思います。

人はない物ねだりの所があるので、自分にできない事ができている人を羨んだりしますが、自分のスタイルもまんざらではないと思っていただけるかもしれません。

近い関係をいきなり期待しない

仲間付き合いはできるけれども、親友がいない。
男友達はいるけれども、彼氏はいない、といった人は、近い関係にあこがれがあります。

だからといって、むやみに距離を縮めれば良いというものではありません。

男友達にいきなり抱き着く人はいませんよね。
タイプだと思っても、様子を見ながら、ちょっと指先を絡ませてみるといったステップを踏んでいくのが、普通ではないでしょうか。

それでも、心理的な距離となると、相手に抱き着くような事をしてしまったり、相手が抱き着いてくるのを期待したりする事があるようです。

そんな方は、人を信じたい気持と人を信じられない気持が表裏一体になっています。

大概、子供のころから親子関係に緊張関係があったような方です。

相手を不機嫌にしないような気の使い方は学んでいるので、人付き合いが苦手には見えません。友達が多くて、営業なども上手ですが、親密になる事にはあこがれと抵抗があって、ギクシャクしがちです。

そんな方は、とりあえず、誰でも人にいきない抱き着くような事はしない、と覚えておいてもらえば良いと思います。

深い心の関係はゆっくり培っていく

深い関係というと、肉体関係を想像される方もあるでしょうが、sex とお互いの関係の深さは、一旦分けて考えた方が良いと思います。

関係を持つ事は、ほとんどお互いの間では婚約をイメージしていた私の時代からみると、sexの敷居は低くなっているように見えます。それでもまだ、特に女性の方からは、関係を持つことは深い関係になったような幻想があるのかもしれません。
身も心も分かちあった、これで一生、一緒にやっていける。10代から何回か恋愛と破局を繰り返しても、そのつどそんな気持になる方も多いようです。

深い心の関係は、本来、時間をかけて培っていくものだと思います。

これを、最短でやるのが、心理系のワークショップです。
お互いに自分の内側の話をしたり、それを聞いたりする場面を沢山持つので、急激に距離は近くなります。それはそれで良いのですが、持ち帰って再現するには、かなりのトレーニングが必要です。

良い時間、良い関係を持てた事を否定する必要はありませんが、結構、人工的に作られたものだという事は、踏まえておいた方が良いと思います。
だから、心の話だけをしている受講仲間の間は仲がよくても、組織の運営に携わるようになると、決裂するという話はしばしば聞きます。

会社は真逆です。
特別仕事人間でもないし、会社が好きとも思わなかったけれど、20年以上働いてみると、会社は家で同僚は家族のような物だと思ったりします。
親友は昔一緒に働いた人、という事も多いものです。

気持を分かちあって、ハグして泣くような世界よりも、そこには本当の人間関係があるのかもしれません。

結婚生活は、なおさら特定の相手といろいろな物を分かちあっていきます。

心の話だけではなく、お金の事、子育ての事、介護の事など。価値観といった言葉が薄っぺらくみえるような密度の濃い関係です。

何の変哲もないつまらない日のように思えるかもしれませんが、そこでお互いの関係を深めておかないと、子供が巣立った後に、熟年離婚がちらついたりします。

関係性には境界線も大切

人の人生を背負ってしまうような関係を作るのを好む人もいます。

親族の事もありますし、対人援助職で、顧客ではなく身内を心配するような気持の向け方をする人もいます。

数十年前、当時を知る人もいないので、特定できないように脚色して書いてみたいと思いますが、実話です。

父親が亡くなったあと抜け殻のようになった母親を支えながら、働いていた20代の職員が兄弟の進学に全面的に学費をみてやりたいと話すのを、年配の職員で反対した事がありました。

数百万、職場にお金を借りて、返していくような話になっていたと思います。

これは美談のようですが、ある年齢(40前後?)を超えた者には否応なくみえる危うさがあります。取り立てて心理を学んでいなくても、大概の人は同じ認識になるようです。

まず、もっと自分の人生を大事にした方が良いよ。
自分の将来を縛るような事までしない方が良い。
おばちゃん達の共通した見解でした。

少し、心理の視点を入れながら解説するならば、兄弟と一体になっている所が危ういのです。

その時点では、同じ目標に向かって同じ夢を描いているように見えても、まっすぐに行くとは限りません。
進学準備にお金を使ったけれども、入学できない事もあるでしょう。躓くならまだその時点の方が良いかもしれません。

学校生活を全うできないとか、希望の職種で就職できないとかいった時に、さらに負担を負うのか、できなかった相手を怨むのか。
そんな可能性を想定していない事が危うく見えるのです。

兄弟が、自分の意に染まない人と結婚したいと思った時に、余分な事を言わないとも限りません。
先々、お金に利子を付けて返してくれる事を期待しているわけではないでしょうが、何らかの見返りは期待しています。

子供の将来にまつわる金銭的な負担は親ならば、一定、引き受けざる負えない所もあります。それでも、後から過剰な負担を背負ったと言いたくなるような場面なら、引き受けない方が良いくらいです。

国立しか無理よ、とか
家からか通える所にしてね、とか
学費は出すけどサークル活動の費用まで面倒はみれないからバイトして、とか。

こんな話を、するのはどこの大学が就職に有利だといった話以上に大切な事だと思います。

お金の問題はお金だけではありません。

親の夢をかなえる為に進学するわけじゃない、
ここまでは応援してもらえるけれど、そろそろ自分の足で立つ準備をしなくては、という話をする大切な機会になるからです。

若い姉という立場で、全部を引き受けてしまう事が、引き受けてもらった兄妹に良いとは思えないのです。

相手とむやみに一体化しない、相手の人生は相手の物。
責任も権限も相手のもの。

その為には、相手との間に境界線を引く事が大切になってきます。前段階として、過剰に相手の荷物を持とうとしない事です。

家族であっても、仕事上の関係であっても、知人・友人であっても、
関係は行きつ戻りつが、良いのかもしれません。

魅力を感じる瞬間があって、ぐっと接近してみたり、嫌な所を見てしまったと、距離を置いてみたり。
そんな繰り返しの中で、徐々に深まっていくのが、良い形のような気がします。

華やかな結婚式をしても、わかれるカップルは後を絶ちませんが、しかたなく付き合ってきた同僚にしみじみとした物を感じる事もあります。長年連れ添った相手ならなおの事です。

うまくやっていく、そつなく付き合う事の一方で、本当に深く豊かな人間関係を作っていくには、それくらいのスパンで考えてみるのも良いのかもしれません。

Follow me!

PAGE TOP