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子どもへの罪悪感が拭えない

子どもへの罪悪感が拭えない

看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子です。

子どもへの罪悪感のお話しはセッションでも沢山出てきます。
守秘義務がありますので、具体的なお話しはできませんが、
虐待めいた事をしてしまった、
充分に手をかけてやれなかった、
一人親にしてしまった、
といった事にまつわるお話しです。

この罪悪感が、
良い方に作用して、
子どもに悪い事をしたね、ごめんね、と言えた。
子どもと和解できた、というお話しもまれにはあります。

それでも、なかなかそこまではいかない。

状況そのものが深刻で複雑な事もありますが、
どうもそれが主な原因ではないとみてとれる事も多いのです。

切っ掛けとなった出来事は些細な事でも、
罪悪感と、子どもが傷ついた部分が微妙にずれると、
いつまでも、気持が噛み合わない。

罪悪感、自責の念と言われるもの一般にも
通じるお話しだと思いますので、
良かったら読んでみてください。

罪悪感という防衛

罪悪感の奥によくみられるのが、
こんなに私を責めているのだから、
もう私を責めないで、という気持ちです。
気持ちと書きましたが、
感情ではなくて考えですね。

もっと言えば、
こんなに自分を責めている私を責めるならあなたはひどい人だ、
あなたにこそ問題があるという気持ちで自分を守っているような状態です。

こんな気持ちは、意識しなくても、
漏れ出るものです。

受けた側は、怖いのでさわりたくはありません。
それでも、心の中で報復したり、さげすんだりします。

日常的に顔を合わせないですむ人なら、
自分が持っている罪悪感で関係を拗らせる事は少ないかもしれません。

しかし、生活をともにしていると、
罪悪感で責められる→関係が悪化する
という事はいくらでもおこってきます。

子どもに、
こんな生活をさせて、ゴメンね、ゴメンね、という事が、
あなたがいなければ、こんな思いをしなくて済んだ、
と伝わってしまう事もある事は、知っておいた方が良いでしょう。

受け取り手の問題ではあるのですが、
コミニュケーションは発する側に主導権があります。
自分が工夫した方が早いのです。

謝罪の前に気持ちを消化する

子どもにすまない育て方をしたと思う気持ちがぬぐえない。

子どもが、何を気にしているんだ、と言ってくれれば、
ぬぐえるような気もするのだが、
日常的な言葉のやりとりも不機嫌な返事が返ってくるようでは、
怖くて話題にもできない。

そんな時は、まだ、子どもと、
その話をするのは早いと思います。

いろいろあったけど、
精一杯だったんだ、と自分を振り返る。
そんな事を意識してやってみてください。

感情的に子どもに手を上げた自分。
どんなに余裕のない状態で、子育てをしていたか。
未熟で健気な若い日の自分に、
辛かったね、と言ってやる。

一人親にはしたくなかったけれど、
暴言・暴力があたり前の家庭よりは、と選んだ離婚。
100%正解かどうかわからないけれど、
それもしかたがなかった、と納得する。

愚痴とも、謝罪とも、あてつけともつかない、
お母さんがこんなだから、
あんたにこんな思いをさせて、と言った言葉が出なくなる。

そんな事が大切な下準備になります。

話題にして笑い合えれば満点

虐待した、とか、
自分の不注意で大けがや火傷を負わせたとか、
逆に、自分を癒すつもりが子どもの反発ばかりがよみがえってくる、
といった方は、
そこまで行きつくのは難しいかもしれません。

それでも、方向性は同じです。

自分は週末もバイトして学費をまかなっているシングルママでも、
テレビにはカッコいいシンママが沢山出てきます。
ママに似てる?と振ってみる。
どこがだよ‥と返されても、クスッと笑ってもらえたら大成功。

大学には奨学金で言ってね。
そのかわり、働くようになったら、母さんに死亡保険かけて良いからね!

あなたに手をかける余裕はなかったけど、
あなたの子育ては、協力したいと思っている。
三文安にするかもしれないけど。

心からの謝罪とか、
それを受け止めてもらっての許しとかも、
そんなたわいないやりとりに比べると、
稚拙なものに思えます。

子どもに手を上げて育ててしまった、
年をとったら虐待されるかもしれない。
そんな悩み方や、心配の仕方もあるかもしれませんが、
悪態をつきながも、じゃれあっているような関係は、
幸せなもののように映ります。

親子関係のゴールとして、
そんな所を目指してみるのも良いように思います。

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