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仲良し親子も子離れのプロセスが健全な親子関係

仲良し親子も子離れのプロセスが健全な親子関係

成人した親子が、仲良く買い物に行ったり、食事に行ったりする。
羨ましい光景のようにも思います。

それを、依存したがるの、させたがるの、と言って批判する事が
意識が高い立派な事でもないでしょう。

親は子どもに依存されるのは嬉しい部分があります。
そうでなければ、誰が子育てを喜んでやるのでしょう。

それを、ちょっと窮屈に感じる事があっても、
子供もその関係を楽しめているなら、
傍が四の五の言う事ではないと思います。

ただ、母が喜ぶから付き合ってはいるんですが・・
と、カウンセリングの場では、
本当に辛いと訴える娘さんの声を聴く事も多いのです。

親の意識に問題があるように言うのは、
このご時世の心理職の常ですが、親の側の言い分もあります。

あたり前のように子供を預けて若い夫婦だけで出かける。
孫はかわいいけど、
置いて行かれれば生活のペースも狂って体調を崩しそう。
怪我をさせないように見ているだけでも、
自分の子を育てた以上の気遣いをしている。

孫は当然かわいいだろうから、
みさせてやっているように思うと親の気持ちとずれているかもしれません。

毒親と罵られて、
孫の顔も見せたくないと言い渡された、と聴くと、
極端な話のように思えますが、
仲良しに映る親子の中にも、
言葉にならない不満のような物は鬱積しているかもしれません。

どちらかと言えば、
子供の方は、
操作されそうな事への抵抗。
親の方は、
労力や経済力を調子良く当てにされる事への不満が
多いような気がします。

何が正しいとは一言に言えないのですが、
心理療法の言葉を使えば「境界線」(バウンダリー)
日常的な言葉で言えば、程よい距離
は、大切なものではないでしょうか?

親子、特に母親と子どもは、
一体である事から始まって、
徐々に距離ができてきます。

マーガレット・マーラーの言う所の再接近期、
膝の上にいた子供がはい出して隣の部屋に行こうとする。
子供にとっても心細い事でもあり。
ちょっとわくわくするような気持ちもあるかもしれません。

心細くなったら、お母さんの膝にもどって、
安全を確認してからまたはい出す。
そんな事を繰り返して、
ようやくとなりの部屋に入る事ができる。

これは赤ちゃんの話ですが、
同じ事は、それぞれの年代でおこっているように思います。

バイトでお小遣いを稼いでいたのが、
合宿や卒業旅行くらいは自分でみれるようになって、
やがては、自活できるようになっていく。

嫁いでからも子供部屋を残してもらっていたのが、
いつの間にか、物置になっている。

そんなプロセスは早い方が良いとか、
スムーズにいった方が良いとかいうものではないのです。

むしろ、しっかり行きつ戻りつする事に意味がある。

そんな事を考えると、
親子が仲が良い事も、
そんなプロセスのどのあたりにいるのだろ、
という見方ができるようになってきます。

親の側なら、一生このままである事を期待していたな、とか、
自立を急ぎすぎたとか、急がせすぎたとか。

子供の側からも、都合の良い時にまだあてにしている。
それが悪い事ではないけど、ある意味半人前なのは自覚しておこう。

そして行きつくのは、
完全に、子供が親を必要としない段階。

それは親の側にとって、寂しい事ではあるけれど、
親が亡き後もしっかり生きていってくれると思える事は、
幸せな事でもあります。

やっぱり私がいなくてはダメなのね、
と思う事は、親には
ある意味、快感があります。

それを否定しようとする必要はありません。

ただ、子供が離れていく事にも、
ああ、一人前になろうとしているのだ、と
思ってやりたいものです。

子供の自立に、喜びという感情は
なかなか着いてこないかもしれませんが、
せめて思考だけでも、
そんな一面を受けとめられると良いと思います。

子離れの寂しさに押しつぶされそうな方、
子供に執着して関係をこじらせそうな方には、
お手伝いできる事があります。

気分を一時的にポジティブにもっていくのではなく、
子育てを振り返りながら、
これから先の人生を考える時間にできたらと思います。

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