気持ちが上がらない時 効果的な対処法
- 2020.04.24
- ストレスと向き合う メンタル不調 うつ状態
看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。
気持ちが上がらない時、
気が滅入ってしかたがない時、
その奥には蓄積疲労があるので休養が大切と
何回か書いてきました。
関連する事なのですが、
今日はちょっと違った視点から書いてみたいと思います。
気分が上がらない時、上げようとするリスク
気が滅入る時、気が滅入るというのが、
自然な反応です。
心が引きこもって休みたがっている、
といったら、ご理解いただけるでしょうか。
新型コロナに何の影響も受けていない人はいません。
感染で命を落とすとか、身近な人が感染した、
休業要請で仕事が立ち行かないといった方は、
いわずもがなですが、
感染の不安やマスクが手に入らないという事一つでも、
今までとは違うストレスがかかっています。
体も気持ちも落ちてあたり前。
引きこもって休みたがって当然なのです。
こんな時に上げよとするのは、
体にも気持ちにも余分な負担を掛けます。
自分の中に2人の自分が居て、
一人は休みたがっているのに、
もう一人はそんな事でどうする、と、
その自分を鞭をもって叩いているような状態。
まず、健康な方向に行かない事は
想像できると思います。
気分が上がったようにみえた時が最も危険
強いストレスを受けた時に、
やたらに元気に振る舞う人がいます。
頑張って元気を出している自覚がある人はまだ良いのです。
本気で好きになった人に振られた時に合コンを渡りあるく、
リストラにあった時に就職の面接を受けまくる。
躁転と言われる状態。
行動する事はおいおい必要な事ではあるのですが、
その前にやる事があります。
しっかり落ち込む事。
このプロセスを飛ばそうとする事は、
骨折でギブスをしていなければならない時期に、
リハビリの為に歩行練習をするようなものです。
泣いたり、怒ったりする段階はあっても良い。
むしろ、あった方が良いと思いのです。
どんなに自粛を言われても、
ライブハウスにいったり、サーフィンに行ったりする人は、
怖さを知らない場合もあるでしょうが、
怖さに耐えられなくて躁転しているとか、
躁転させようとしている
といった場合もあるように思います。
落ち込むより、元気に振る舞えるなら、
躁転して何が悪いのだろう。
私も学び初めの頃、不思議の思っていました。
弱さに向き合う事を避けている状態だから、と説明を受けても、
なんだかしっくりきませんでしたが、
カウンセリングの現場経験が増えてくるとわかってきました。
躁転すると現実が見えなくなるのです。
失恋したと思ったら結婚が決まったが、
相手はDVだったとか、
失業してすぐに就職が決まったが、
ブラック企業だった、という事は、
いくらでも聴いています。
そこから、また仕切り治すくらいなら、
しっかり落ち込んだ後に、
辛いけれど、ぼつぼつ動くかな、と
動きはじめる方がはるかに近道です。
気が滅入った時、回復に繋がる正しい過ごし方
それなら、気が滅入った時はどうすごしたら良いのでしょうか?
正しい、という言葉が良いかどうかわかりませんが、
お勧めのスタンスをお伝えしておきたいと思います。
やはり、一番大切なのは、むやみに気分を上げようとしない事。
だからといって、
どこまでも落ち込んでいく事が良いわけではありません。
書き言葉でお伝えするのは難しいのですが、
まあ、こんなもんだろう
といった捉え方が良いのではないかと思います。
テレビをつければネガティブな情報ばかりで、
不安にのまれそうになる。
情報を遮断しようとすると、
推測でグルグルするので余計不安になる。
そんな時は、どちらか極端に走らない事です。
情報を集めて、100%の正解を出そうとする事も、
ネガティブな情報を遮断しようとする事も
お勧めしかねます。
嫌なニュースも沢山あるけれど、
季節は初夏に移りつつあって、
ハナミズキが終わったら藤の花が咲く。
こんな時に大切なのは、
だから世界は素晴らしい、とか
何があっても大丈夫とか思おうとしない事。
嫌な事もあるけれど、
良い事もある。
まんざら捨てたもんじゃない。
くらいが、良いと思います。
何だか、期待して読んでみたけどこんな物か、
と思われた方も多いのではないかと思います。
刺激的な事を書いた方がビジネス上は良いのですが、
大切な事は、つまらなくても大切にしていただきたくて、
粉飾なしに書いてみました。
欝々とした気持ちにしっかり向き合いながら
選択した事は、確実な一歩になるのです。
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