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本当の友達が欲しい 薄い関係 浅い関係 表面的な関係はつまらない

本当の友達が欲しい 薄い関係 浅い関係 表面的な関係はつまらない

看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。

本当の友達が欲しい、という言葉は結構聞きますが、
若い方に限られているような印象です。

ある程度の年齢(30代以降?)になると、
人付き合いとはこんなものだ、といった所で、
あたりさわりのない付き合いに
納得してしまうのかもしれません。

それはそれで良いと思います。

本当の付き合い、
深い付き合い、には
それなりのリスクもあるからです。

傷つけあう事もあるけれど、
深い所で分かり合う、といった関係は
若くてエネルギーがある時は魅力的かもしれません。

気持ちのある部分には蓋をして、
お行儀よく付き合うのも人の知恵です。

どちらが良いといった事ではないのですが、
それぞれの、付き合い方の
利点・欠点を考えてみたいと思います。

深い付き合いにはリスクもある

深い付き合いの典型は
同じ傷痛みを持つ者どうしの付き合いです。

辛い共通の経験がある。
誰にでも話せる事ではない。

親に虐待まがいの育てられ方をして今も憎んでいるとか、
心の障害があって通常の仕事が難しいが周囲の理解を得られないとか、
結婚したいと思いながら相手がみつからないとか、
そんな痛みをお互いが口にする事ができると、
心の深い所で繋がる事ができます。

仕事の同期が仲が良いのも、
社会に出て慣れない環境で
辛い思いを共有したからではないでしょうか。

これはこれで大切なものです。

辛い経験を誰にも話せないとしたら、
生きているのも辛くなります。

ただ、この時、深い所で繋がりあったから、
生涯の友だ、と期待すると、
違う意味で傷つく事になるかもしれません。

不妊外来での友達などは典型で、
妊娠した人は同じように付き合っていきたいと思っても、
一方に子供ができないままだと、
友情はそうそう続くものではありません。

嫉妬とか、恨み、と言うと、
そんな物は自分にないろ思いたい方も多いかもしれませんが、
誰の心の中にもあるものなので、
そんなに嫌わない方が良いと思います。

未婚で結婚した友達に取り残された感を分かちあった友達が、
一方が家庭をもっても付き合い続ける事は、
まだ、可能性があります。
この時、大切なのは、
独身である、という以外の共通の話題を持っている事です。

職場が同じだっとという事でも良いし、
同じタレントが好きだ、といったたわいもない事で良いのです。

要は、深い付き合いと思っていた関係を
状況がかわってもつなぎとめるのは、
関係の浅い部分だとも言えるのです。

状況が変わらなくても、
アダルトチルドレンで親の顔色を伺って育った
といった話題を共有して結びついた者の一方が、
セラピーなどで癒されて
親との関係を達観できるようになると、
関係性は変わってきます。

怒りを恨みを口にしていた方が、
自然にそれを吐き出せなくなる。
責められるわけではなくても、
何となくジャッジされたような気持ちになる、
といったあたりは、
想像していただけるのではないでしょうか。

心を学んできたセラピストに離婚が多いのも、
一方が成長して相方を置き去りにするからではないか、と言われています。

深い付き合いになると、
分かち合ったものも多いですから、
わかりあえないとか、
相手が変わってしまったと思った時の、
心の傷は深くなります。

特に痛い所を共有して、
関係が深くなっている場合は、
その要素以外の結びつきを
最初から意識して作っておいた方が良いように思います。

それでも、関係を維持する事は難しいかもしれません。

そんな時は、人生のひと時、
大事なテーマを分かち合えた事に感謝しながら、
距離を置いていっても良いのだと思います。

期待が強い程に、
何だか裏切られたような気分になるかもしれませんが、
たとえ状況が変わって関係が途切れても、
その時、分かち合ったものまで否定する必要はありません。

浅い関係も悪くない

一方、浅い関係というと、
表面的な関係、上っ面だけで
あってもなくても良い位の物。
といった印象を持つ方もいらしゃるようです。

私の考える浅い関係は、
お行儀の良い関係、といった感じです。

人に嫌な感じを与えない事を優先した関係。
礼儀正しい関係。

これはこれで、大切なものだと思います。

夫がステテコ一枚で家の中をウロウロしていても、
新婚当初なら幻滅しても、
長年連れ添っていれば、まあ、こんなものだろう、と
どこかで納得していたりします。

かといって、
付き合った間もないころから、
スエットでデートにいくものではありません。

仕事なら、お客様に対応するように、
上司や同僚にも対応するくらいの方が、
関係の作り方としては安全です。

特に仕事では、
心を分かち合うより、
気持ちの良い人だと思われる事や、
気さくに正確に、意思疎通ができる事が大切です。

友達も、
彼氏未満のお付き合いも
同じ感じからスタートするのが、良いと思います。

人との距離は柔軟に

浅い関係で物足りないと思ったら、
少し距離を縮めてみる。

自分が気持ちを開いて近づいてみたけど、
相手が他人行儀なら、
自分も一歩下がってみる。

片思いの恋愛のように
一方が距離を縮めたがっているのに、
一方が納得していない、という事はあります。

そんな時も、相手との距離を
相手の望む方に合わせようとしてみると、
少なくても嫌われにくくなります。
うまくいけば、関係が目に見えて好転するかもしれません。

大方の人間関係は距離の取り方。
相手との関係の深さを調整する事で、
目に見えて楽になります。

人付き合いが下手だと思っている人ほど、
どんな人とも深く付き合い事ができなければならない、
と考えているように思います。

うまくいかない人と、
親しくならなければならないと思うと辛くなります。
相性が悪い人とは、
あたりさわりのない会話ができれば良いのです。

雑談も難しいと感じるなら、
用が足りる意思疎通ができれば良いと割り切る事です。

そう姿勢を決めると、
気持ちが楽になって、
意外にそこそこ親しくなれたりします。

本当の友達が欲しい、という若い方に、
何かお伝えしようとすると、
どうしても、そこにそんなにこだわらなくても、
といったお話しになってしまいます。

浅い付き合いでも、
相手に配慮しながら、
丁寧にかかわっていく事ができると、
そんなあなたを見ている人はいるものです。

本当の友情はそんな人と、
ゆっくり距離を縮めながら、
育んでいっていただければと思います。

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