職場で 「みんなに嫌われている」 と言われて ショックを受けている 嫌われない方法
看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子です。
みんなに嫌われている、と言われてショックを受けない人はいないでしょう。
言った方が、あきらかに嫌われ者だったり、嫌われる事を覚悟で職場を束ねている管理者でも良い気はしません。
まして、職場になじもうとしているような段階でそんな事を言われると、早々に退職を考えたくなります。
嫌われているのは、どんな所ですか?
みんなとは誰と誰ですか?
そう問い返せと教えている所もありますが、実際そんな事を言われた場面では難しいように思います。
それができるのは、嫌われていようが、人並み以上の仕事をしている、といった自信を持っている方でしょう。
みんなに嫌われている、言う方も言う方だと思います。
忠告のつもりかもしれませんが、言い方には問題があります。
それでも、なんだかそこでしっくりしない感じを自分が感じているのなら、
言われる側が上手にやっていく為に工夫をするのも良いと思います。
自分は間違っていて、態度を改めなければならないと考えると辛くなります。
あくまで、うまくやると発想するのが、最初のコツです。
職場で嫌われやすい要素
契約にルーズな所がある
遅刻、無断欠勤が多いなどは、当然嫌われます。
嫌われていると言われてショックを受ける人は、そのレベルで勤怠が問題になるような態度はとっていないと思います。
体調を崩して、当日に休みの連絡を入れて休んでしまう、という人はどうでしょうか。
これも、迷惑をかけているので、批判的にみられる事はあると思います。
それでも、連絡をきちんど入れる、出勤した時に謝罪できる、といった事ができれば、みんなに嫌われる事はないと思います。
謝罪という言葉に、違和感を感じた方もおられるかもしれませんが、事情があっても迷惑を掛けた事は謝罪。お礼はそれからと考えた方がよさそうです。
親族の不幸などで、欠勤した人を、あれこれ言う人も言う人だと思いますが、迷惑をかけているという気持でいる事は大切です。
こんな約束で仕事をする事に、これだけ給与を払う契約でまわっているのが会社務めです。
みんなに嫌われるという事とは、少し違っていますが、個人事業主がお客様とやり取りする事を考えれば、個人の事情は考慮されないのも理解しやすいのではないでしょうか。
そんな中でも、個人の事情に目を向けてくれるやさしい人もいます。
自分はそうありたいと思うのは、良い事だと思いますが、そう思ってもらって当然と思わない事が大切です。
こだわりが強い
自分の仕事の手順などに、こだわりすぎるのも嫌われがちです。
ちょっと、象徴的な人を思い出せます。
病院で、患者さんの体を拭くのは看護師の仕事ですが、その準備をしてくれる看護助手という職種があります。
ビニール袋に、一人の患者さんに使うタオルの枚数を入れて暖めおいてくれるのですが、その枚数は何年来決まった物がありました。正確には思いだせませんが、浴用タオル3枚と、フェイスタオル1枚だったと思います。
その枚数を、勝手に変えるのです。
本人にしてみれば、これ位使った方が良いのではないか?といった思いがあっての事のようですが、使用タオルの総量も変わるし、迷惑千万。
一事が万事そんな仕事ぶりで、問題視されて、最後は辞めさせられるに近い感じで退職になりました。
ここで大切のは、その人の判断が良いか悪いかは、ほとんど問題ではないという事です。
沢山のタオルを使った方が、患者さんの満足は高いかもしれません。
それでも、いきなり勝手にやり方を変えて良いという物ではありません。
変えたいなら、職場会議に提案するなど、段取りが必要です。
また、病院では患者さんの話を聴くのも大切な事ではあるのですが、そこにこだわっていると仕事が進みません。
感じが悪いと思われないタイミングで、話を切り上げていくのも大切なテクニックです。
私自身、話を聴く事にはこだわりがあって、看護師として、雇用されているからには、当然の指導だったと思えるようになったので、30代になってからだと思います。
伝統的なルールに批判的
職場には、つまらないルールがあるものです。
退職する人には、数百円ずつ出しあって記念品を贈るという伝統がある職場がありました。
長年お世話になって先輩ならわかるけれども、半年足らずで、仕事についていけなくてやめる人にも同じ。
当然、不合理だと思う人も居ます。
職場の飲み会で集金したお金が余ったら、行かない人もいる二次会のカラオケに回して良いとか。
金銭的には、大した額ではないのですが、嫌な人は本当に嫌だと思います。
それでも、変えていきたいと思ったら相当な根回しが必要です。
下手な事を言うと、自分がはぶられます。
嫌われたくないなら、自分に妥協しても良いと納得する
嫌われない為には、ここまで上げてきた嫌われる要素を除いていけば良いのですが、その為の基本的な考えがあります。
この場面では、嫌われない事を優先しよう、としっかり意識する事です。
慣れてくれば、自動的にできるようになる事なのですが、最初は意識した方が良いと思います。
これには、理由があります。
嫌われてしまう行動にも、意識しているいないにかかわらず、本人の意図があるからです。
大事にしたい思いが乗っている、とも言えるでしょう。
職場より、親族との関係が大切である事も、
自分が正しいと思うやり方をやる事も、
変なルールを変えていきたいと思う事も
その内容が悪いわけではありません。
ただ、今のタイミングで出すと、嫌われて終わるだけかもしれない。
だから、今は、嫌われない行動を選択しよう、と思う。
意識的に選んだと思うと、嫌われたくない気持と、根底にある大事にしたい気持が統合されてきます。
両方の気持を、無理なく大切にできる感じです。
無理に、ここに合わせるベキだ!と思うと、いつまでも、妥協したくない事に妥協したようなモヤモヤがのこりがちです。
人は一人では生きていけません。
所属している所が、どんなに変な所であっても、お局様がどんなに理不尽でも、孤立するのは辛いものです。
うまくやる為に、妥協するのは生き延びる為の大事な知恵です。
それでも、妥協したらしたら、モヤモヤも残りそうだと思う時もあるでしょう。
そんな時に、やがては自分のやりたい方向にこの場を向けていく下準備だから、
今は、嫌われない事を優先した行動を取ろう、と思う事が助けになります。
上手に振る舞えない事を、間違っているとか、自分がおかしいとかいった事と混同しない事が大切です。
そして、間違った事でなくても、その立場やタイミングで出さない方が良い事もある事だけ納得する。
嫌われている状態では何を言っても通りません。
好かれないまでも、その場所で仲間として受け入れてもらう事が先決です。
必ずしも管理者になれという事ではありませんが、あの人の言った事ならやってみようか、と
周囲に納得してもらう為には、それなりの時間、根回しが必要な事は念頭に置いておいた方がよさそうです。
勤怠に問題があるといった方をのぞけば、嫌われがちな人は自分の考えや理想を持っている方です。
決してそれが悪いわけではないのです。
それはそのまま大切にして、本当の意味で、それを実現していくタイミングを計っていただきたいと思います。
必要な方には、具体的な職場での振る舞い方のご相談にのる事もできます。
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