オンライン カウンセリングはほぼ三日以内の対応が可能です。

DV 殴った男はまた殴る 依存症は治らない

DV 殴った男はまた殴る 依存症は治らない

看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。

夫や彼氏に殴られたのだけど、私が悪かったように思うので、どう接していったら良いでしょうか?と、ご相談に来られる方もいらっしゃいます。

そんな時に申しあげるのは、どんな対応をしても、殴る男は殴る。相手はまず変わらないといった事です。

やっぱりそうなんですね。別れます、といって、帰って行かれる事が多いのですが、その後、いらっしゃる方はほとんどいらしゃいません。

無事に別れて、新たに良いパートナーを見つけておられると良いと思うのですが、DVや依存症について学びを進めるほどに、スムーズに次のステップに進む事は難しい事を感じないではいられません。

女性を殴る男は未熟

女性が男性を引っぱたくといった事もあるようですが、大概、手を出すのは男性です。明らかに、腕力に差がある女性に手が出る男は、一言で言えば心が未熟なのです。

子供っぽいといったとおりの良い言葉で片づけない方が良いと思います。
正しく大人になる事ができなかった未熟な人間。二三歳の子供が、地面を転げまわって地団太踏んでいるようなイメージ。

大人になる事ができなかった背景には、親から親らしい事をしてもらえなかったという事があるので、気の毒と言えば気の毒なのですが、だからといって、自分より弱い者に手を上げる事が許されるわけはありません。

気に入らないなら、どうして欲しいかを言葉にして伝える事ができる。
言い方の上手下手はあります。威圧的にいったり、怒鳴ったりする事は感心できません。それでも、手が出るよりはマシですが、相手を馬鹿にしたり、性行為を強要するようなら、これも暴力だと言えます。

手が出た男はまた必ず殴る

一度でも手が出た男なら、また手を上げる可能性があるという事は、しっかり頭に置いていただきたいと思います。
控えめに、可能性がある、と書きましたが、実際は、殴らない男はいないくらいと捉え方で良いと思います。

相手が手が出すような事を言ってしまった自分が悪い、と思っている女性が多いのですが、大概は上手に機嫌を取る事ができなかっただけで、特別な事を言って追い込んだわけではありません。

機嫌をとってもらってニコニコする、機嫌の悪い時は泣き叫んで良いのは赤ん坊だけです。

妄想のような嫉妬や、アルコールを制止された事などで、殴る男もいます。

女性がちょっと上手に接していれば、機嫌良く居てくれるという男は、弱者である女性に手をあげたりはしない物です。
自分で自分を整えて、安定した気持ちでいる事ができるのが、大人です。

相手に暴力の兆候を見た時、健康な心を持った女性なら、逃げる事を考えます。
携帯を変えたり、必要な場合は住まいや職場を変えてでも、相手との断ち切る事ができます。

それができないのは、周囲の条件が整っていないからではなく、自分が別れようとしていない、別れる決断ができない、という事につきます。

DV男に惚れる女性 共依存の複雑さ

健康な家庭で健康に育った人が、DV男と恋愛関係にならないとは言えないと思いますが、私が直接、間接に聞くのは、自分も親に暴力を振るわれて育ったといったお話しです。

痛みを分かち合えるような関係が悪いわけではありません。
ただ、それが自分への暴力という形で出てきても、「この人を受け止められない自分がダメなんだ」と、自分を責めるのは酷な話です。

自分を責めていると、暴力を振るって気がすんだ男がすり寄ってくる。
やっぱり私を大切にしてくれるんだ、この人には私しかいない、と思って、惚れ直す。そこに自分の存在価値を見出す。

頼られる事に頼る共依存と言われる関係です。

たとえ、女性を保護しても、隠れて男に会っている、といったお話しは、日常的だと言います。

そんな関係性も、双方が納得しているのなら、あれこれ言う事ではないかもしれません。

ただ、そんな家庭に育つ子供は惨い話です。

半ば男性の暴力を容認しながらも、相談に来る女性も困っているから来られるのだと思います。

それを思うと、カウンセラーが別れた方が良いですよ、の一言で済ませて、後はしかたのない事としているわけにもいかないと思いこの間、アルコール依存をはじめとした依存症や、共依存について、援助者の為の専門のプログラムに行っています。

共同のテーマとしてまな板に乗せる

DVや、依存症、共依存などの学びを深めるほどに、暗澹たる思いになります。ちょっと上手にかかわったら、どうこうなる問題ではない事がわかってくるからです。

親に存在する事も喜ばれなかった寂しさ、虚しさを抱えて育った人が、たどり着いたのが、アルコールであったり、アルコール依存のパートナーであっても責められない。
しかし、それが決して良い結果を生まない事も明白だからです。

できるのは、共同の問題として、語りあうだけ。
とことん一緒に悩みます、という姿勢でいる事だけかもしれません。

そこから、あなたは存在して良い、愛されて良い、を受け取ってもらえるまで時として、年単位の時間が必要になると思います。受け取った事を肥やしにして、その方が大人になるには、それから10年以上をみていなくてはなりません。

それでも、成果・結果が出ようが出まいが、そこに付き合っていく。
辣腕のセラピストでも、できる事は逃げないで付き合う事につきるように思います。

それでも、同行してくれるカウンセラー、セラピストなしにこの問題を解消していく事は、難しいと思います。

カウンセラーとして、有償でセッションをするようになって5年になります。
最初は、ホロッと涙ぐんでは楽になれました、と言っていただくのが、嬉しかったものですが、このごろは、結果の出ないセッションにもセッションの役割があると思えるようになりました。

DV 被害者、加害者、依存症などによりそうセッションも提供いたします。
ただ、どんな心理療法も短期間に依存症やDVを回復させて、二度と起こさないようにする力はない事は知っておいてください。飲まない、殴らない今日を積み上げていくだけなのです。


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