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新入社員 新人 看護師 自己肯定感の高め方 新社会人が自己肯定感を維持する方法

新入社員 新人 看護師 自己肯定感の高め方 新社会人が自己肯定感を維持する方法

看護師・心理カウンセラーの渡辺由紀子と言います。

自己肯定感は、周囲の状況や、自分が何ができるかにかかわらず自分は自分で良いと思って大事にできる事。
それならば、あえてそこに、新入社員や新人看護師という事はないような気がします。

しかし、それは、建前の話。
社会に出て、一人前の働きを求められ始めるこの時期から、自己肯定感が下がってしまって、仕事にも自分にも自信がもてなくなってしまっている人は多いものです。

5月病と言われるものには、いろいろなタイプがありますが、自己肯定感崩壊が裏にある事は多いように思います。

社会人としてやっていく自信をなくしかけている、そもそもこれからどう生きていって良いか見えてこないという方と、若い後輩をどうフォローしていって良いかわからない中堅の方の為に、社会人として自己肯定感をどうはぐくむかを考えてみました。

社会人になった時に自己肯定感が下がる理由

自己肯定感の本来の意味からいえば、環境がかわっても自己肯定感が変わるというのは、おかしい話です。

それでも、自分は人がどう言おうと価値のある人間なのだと思う事は、実際は難しい事です。
逆に、下手に自分はすばらしい、ばかりを吹き込まれて、なんだか周りから浮いてしまっているような人もいます。新興宗教の信者さんなどにそんな傾向がみられます。
バランスよく、自分を見つめて、自分の根底にある物を大切にしていく為には相当なトレーニングが必要かもしれません。

大概、人は、周囲がよしとする事を行って、まわりからも承認してもらう事で、自分が価値のある人間である事を学んでいきます。
場所が変わっても、それが同じように通用した時に、その方法がしっかり自分の物になった事を確認できて、自分に了解を出せるものかもしれません。

そんな事を考えると、学生から社会人になった時に、自己肯定感が揺さぶられて下がってしまう事が起こりうるのも想像できるような気がしないでしょうか。

学生時代は成績がよければ大きな顔ができます。
○○とは、といった理念や理想も学校では大事にされます。
社会人になった途端、それはさておいて、この場で利益を出す事に事にどう貢献できるか、という尺度がいきなりつきつけられます。

この物差しを積極的に受け止めて、まずそこをクリアしようとする人は、この波を比較的楽に超えて、社会人としての自分を確立していけるような気がします。

仕事そものもの能力もありますが、ここで、学校で学んできた事や、そこまではぐくんできた価値観にとらわれる人は苦労が大きいような気がします。

社会人としての自己肯定感をはぐくむには

理想は脇において、現実に対応する必要性を教える

看護学生であれば、患者さんへの配慮を講義の中でも学びます。
それでも、現場にでれば危ない事をする人の手を縛るような事も仕事の中に入ってきます。手を握ってやさしく声をかける事では間に合わないような現実があるのですが、どうにも納得できない。もたもたしていて怒鳴りつけられる。

自分が誇りに思っていた、自分の思いやりを打ち砕かれるような思いを重ねていきます。

こんな時に、指導者である先輩は、「悪い子じゃないんだけど使えない」新人に悩む事になります。

私は、そんな人には、今の職場でのルールと目的を丁寧におしえてあげるのが良いと思います。
患者さんの安全を守る為には、これがこの現実の中では最善、やむをえない事だと言葉にしていくのです。

誰もやりたくてやっているわけではない、それでも一対一であなたがこの人の手を握っていたら仕事はまわらない、といった事を言葉にして教える。

体験すればわかるだろう、とか、見てわからないのはどうかしている、といった考えに、指導者が捕らわれていたら、とんでもない遠回りをさせてしまう事になります。

学校で学んできた理想とのギャップに悩んでいるような面もあるはずですから、丁寧に聴いて、それはわかるけど、現場はこんな所だから、まず安全が先だよ、と諭すようなプロセスを省かない事です。

一つでも、こんなものなのだ、ということが腑に落ちればあとは慣れだけの問題です。

新人の方に、何も考えないで、患者さんを縛る事をするような職場、という意識が根っこにあると何を教えても受け取ってもらえません。

こんな時には、「使えないくせにかたくなで手がやける」新人に映るかもしれませんが、その子は揺さぶられた自己肯定感を、自分の価値観にしがみついて必死で守っているのです。

あなたは本当はやさしい事はわかっている、と言ってやるのも良いのですが、あなたの良さをここで発揮する為には、嫌かもしれないけど、安全を守る為の現実的な方策はきちんとやっていく事が大事だと丁寧に教える事が大切です。

現時点で その場所に貢献できる事をやっていく

これを、当事者の側から言うと、この職場の役に立つ事はなんだろうという視点から周囲をみていくという事になります。

自分を生かしたい、という姿勢も否定される事ではないのですが、つまらない仕事しか振られない、と不満を持つくらいなら、その仕事を120点のレベルで仕上げてからにする事です。

逆に、この時点では、これくらい事はできていて欲しいと言われても、まだ自分には難しいと思うならば、下手に強がりを言わずに、自信をもって取り組めるのはこのあたりまでです、と言う事も大切です。

仕事には波があって、とにかく目の前の事をこなしていかなければならない時期と、勉強を兼ねた仕事や未経験の仕事をふって新しい人を育てる事に時間をさける時があります。

新人を迎える時は、研修に相当するように時間を空けてスタッフを多めに配置しているといった配慮は一定されているはずです。
その期間に、指導者が想定した所に至れないと、責めるような言い方をされる事もあると思います。

自己肯定感どころではない、死にたい気持が出てきてもおかしくなりような対応ですが、どこの職場でもありがちな事だと思います。

そのまま、繁忙期に入って指導らしい指導もないままの時期があったりします。

そんな時は、とにかく、自分がその職場にお役にたてる事をしていくのです。

看護師であれば、そろそろ夜勤に入れるようでないと困るけど、まだまだまかせられない、と言われたら、日勤の業務でできる事をやる。

配膳や検査への搬送も大切な仕事です。
そんな仕事の中でも、患者さんからの相談や質問を受けたり、体調の変化に気づいたりする事があります。そんな事は、いちいち、指導者に報告していく。
中には、どう判断したのか、といった事を強い口調で問い返す指導者もいると思いますが、わかった範囲で答えるか、自己判断で返答するのは良くないと思ったので相談させてもらいました、と答えれば良いのです。

確実にやれる事で職場の役に立ちながら、できる事を増やしていく姿勢をみせておくと、指導に時間をとれるタイミングがきたらまた、丁寧に教えてもらう事もできます。

求められる事もできない、使えない人間、ここに居る価値もない、と下を向いていても、誰も振り向いてくれません。
自己憐憫に浸っている人の、心のフォローをするほど現場には余裕がないのですが、それで責めても成長は望めません。

指導者は、繁忙期にその経験期間からみれば、期待されてあたり前の事ができなくても、とにかくこれも大切な事だと、その時点で任せられるシンプルな仕事を依頼しながら、指導できるタイミングを計っていくような事が必要になります。

自己肯定感の本来の意味は、自分の存在、ありのままの自分を大切にできる事です。
それでも、その場その場で、大切にしてもらえない状況で、自分で自分を大切にする事は、難しいと思います。
大切にされる為のコツを書いてみました。

一人で処理できない気持をかかえておられる方は、セッションの中で、ご相談にのる事ができます。
看護や介護の世界は体感がありますが、この時期の新入職員の振る舞い方、気持の整理の仕方はどんな仕事でもそれほどかわりがないように思います。

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